Mapillaryの撮影方法、コマンドラインツールmapillary_toolsを使ってアップロードする方法

始めに

Mapillary撮影を長時間にわたって大量にやる場合は、アプリやWebアップローダーを使うよりもコマンドラインツールを使うほうが楽だと思います。ここでは撮影からアップロードまで、私なりのやり方を説明します。

前提

準備するもの

  • PCにインストール
  • GPSレコーダー
    • 私が使っているのはiOSアプリOsmAnd Map
  • カメラ
    • 私が使っているのはLG360
  • 360カメラを使う場合
    • 自撮り棒
    • 帽子(写り込みを防ぐ)
  • モバイルバッテリー

撮影

スマホでOsmAndを起動し、gpsログを取りながら、LG360でインターバル撮影します。

なお、通常は360カメラで撮影する場合は、自撮り棒にカメラを取り付けて鉛直に保持して撮影します。ですが私は自撮り棒を肩に担いで斜めに持って撮影しています。

   

f:id:muramototomoya:20191128200122p:plain

斜めに持つことによるメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット
    • 腕が楽。特に長時間撮影では。
    • 周りからは撮影しているように見えにくくあまり目立たない、はず。
    • カメラ位置が後ろにくるので、自分の顔が写りこみにくい。
  • デメリット
    • 体が少し大きく写る
    • カメラがLG360に限定される。他の360カメラは移動中の水平補正がいまいちなので、画像が斜めになってしまいます。

また、進行方向にはレンズを向けないようにしています。レンズが正面から障害物にぶつかりにくくなります。

画像処理・アップロード

注:以下、実行コマンドラインの箇所では、オレンジの箇所は必ず各自の環境に合わせて変更してください。の箇所はそのままでも適当に調整もOK。

  1. カメラからPCに画像をダウンロードする
  2. gpxをPCにダウンロードする
  3. (オプション)カシミールでgpxファイルを開き、データが飛んでいるところを削除する。修正したgpxデータをファイルに書き出し保存する。(のノイズフィルター機能を使うのもよさそうです)

f:id:muramototomoya:20191128200155p:plain

カシミールのgpxトラックを選択して、《編集(トラックエディタ)》を開く

f:id:muramototomoya:20191128200216p:plain

《速度》が異常値になっている場所を目視で探して、その前後も含めて削除する。

私は徒歩撮影を基本としているので、10km/h以上のデータを異常値と判断しています。

  1. (オプション)画像のファイルサイズを小さくする
    1. > magick mogrify -monitor -quality 80 "*.jpg"
  2. 画像にgpsデータを付与する
    1. > C:\work\exiftool.exe -geotag="I:\test\track.gpx" -overwrite_original I:\test
  3. (オプション)カシミールgpsデータがきちんと付与されたかチェックする。データの並びが不自然だったら、カメラ時刻がずれていると思われます。exiftoolかカシミールで修正する。
  4. 画像の前処理(撮影方向の付与、シーケンス分割、重複画像の削除)
    1. > C:\work\mapillary_tools.exe process --advanced --import_path "I:\test" --user_name tankaru --overwrite_all_EXIF_tags --local_time --interpolate_directions --offset_angle -90 --cutoff_distance 30 --cutoff_time 30 --duplicate_distance 1 --duplicate_angle 20 --move_duplicates --save_as_json
  5. Mapillaryにアップロード
    1. > C:\work\mapillary_tools.exe upload --import_path "I:\test"
  6. おわり

備考

  • mapillary_toolsではgpxの文字処理に難があるようでうまくいきませんでした。ですので私はgpsデータの付与はexiftoolに任せています。→exe版ではなくスクリプト版を使用し、言語設定を変更することでmapillary_tools上でgpsデータを付与することができるようになります。詳しくはkouki-Tさんの解説をご覧下さい。

    qiita.com

  • 画像の前処理をやり直す場合は、オプション”--rerun”をつけて実行してください。

参考資料

公式の解説

  1. General 360° camera instructions
  2. Uploading with Command Line Tools