地図を同人誌に使いたい!

という場合にどんな選択肢があるかまとめます。
前提条件は以下のとおり。

  • 無償もしくは実費範囲での有償で配布する
  • 印刷物である
  • 100部程度である
  • 地図に書き込みしたい
  • わざわざ許諾はとりたくない

あくまでも個人的な見解です。

地図 ライセンス記載ページ 判定 利用条件 備考
OpenStreetMap *1 OK ・本のどこかに"(c) OpenStreetMap contributors"と記載すること。できれば地図の中かすぐそばに。
・地図に書き込みしても大丈夫(CC BY-SAライセンスなので改変もOK)
osm.orgで表示されている地図です
地理院地図の標準地図*2 *3 ほぼOK ・出所を明示すること
・地図単体のペーパーを作るのはダメ
・利用する量が少量であること
・使用する地図の大きさなどに制限があります。
詳細条件はリンク先で確認してください。
地理院地図の衛星画像*4 *5 OK ・出所を明示すること
・地図に書き込みしても大丈夫(CC BYに準じるとのことなので改変もOK)
「2007年〜」「2004年〜」「オルソ画像」「簡易空中写真」とか書いてある地図です
Googleマップ *6 注意 ・権利帰属(Google とデータ提供者)を明確に表示すること
・旅行ガイドなどの道案内を目的とする印刷物はダメ←聖地巡礼系はアウト
・配布数が 5,000 枚以内であること
・使用量が数枚であること
・外観を大きく変える書き込みはダメ
・詳細条件はリンク先を確認してください
以下のガイドラインは、商用目的以外でこれらのサービスを使用するためのものです(下記の限定的使用例を除く)。」とありますので、商用利用であっても書籍に利用することは可能であると思われます。
・web上で利用する場合にスクリーンショットを載せることはできません*7。埋め込み機能を使わなければなりません*8
Mapbox *9 無償ならOK

ダメ
Mapboxが直接提供するサービスでスクリーンショットを取ることはダメと記載されています。ただし、Mapboxの地図を使って開発された別会社のサービスを利用する場合は、その限りではないようです。

・印刷物への利用は非商用(non-commercial purposes)に限定される
・有償配布の同人誌はおそらくアウト
・無償配布の場合は、権利帰属表示や公序良俗制限など詳細条件を確認してください
非商用なら、お気に入りの画像から特徴色を自動でピックアップして地図を作ってくれるMapbox Cartoサービスが面白いかも
Yahoo!地図 *10 ダメ ・使用不可。「当社のサービスなどの再利用の禁止」と明記されている

二次創作に使って大丈夫?

OpenStreetMapの標準地図を使う場合、CC BY-SA 2.0ライセンス*11で使うことができます。このライセンスでは利用目的は制限されていませんので、二次創作に使っても大丈夫です。

地理院地図の標準地図を使う場合でも、「刊行物等に少量の地図を挿入」する範囲であれば利用する目的は指定されていませんので、二次創作に使っても大丈夫です。

もちろん、一次創作物に対する権利侵害は別の話なので、一次創作物の権利は尊重するようにしてください。

ご参考までに。

本記事のライセンスはCC BY 4.0とします。追加したほうがよい情報があったら、連絡いただくか本記事をコピペして使ってください。