OpenStreetMap Foundation FAQ 私家訳

OpenStreetMap Foundation FAQ(https://wiki.osmfoundation.org/wiki/FAQ)の2018/08/20版勝手訳です。最新の内容は本家ページで確認ください。本家と同様にCC BY-SA 2.0とします。

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OpenStreetMapとは何ですか?また、OpenStreetMap Foundationとは何ですか?

 OpenStreetMapは、自由な地理データを作成・提供するためのオープンなイニシアチブです。OpenStreetMap Foundationは、イングランドおよびウェールズに登記・設立された法人NPOです。

OpenStreetMap Foundationの目的は何ですか?

 本団体の目的は、OpenStreetMapプロジェクトを支援することです。コントロールすることではありません。自由な地理空間データの成長・開発・配布と、地理空間データを誰にでも提供・共有することに注力しています。
 OpenStreetMap Foundationは、プロジェクトの活動においてマッパー個人では対応が難しいことに対応するために設立されました。例えば、OpenStreetMap FoundationはOpenStreetMapサーバを所有していたり、寄付者からの寄付金を管理していたりします。
 詳細についてはAboutページをご覧ください。

OpenStreetMap Foundationのメンバーになることはできますか?

 年会費を払うことで個人・団体を問わずだれでもOpenStreetMap Foundationのメンバーになることができます。

OpenStreetMap Foundationの従業員数は何名ですか?

 OpenStreetMap Foundationには、管理アシスタントを除けばほぼ従業員はいません。管理アシスタント以外のOSMFの活動はすべてボランティアにより運営されています。寄付金で運用するという面から見れば、スリムで効率的な組織であると言えますが、欠点もあります。将来的には有償の雇用者を増やすことも考えられます。

OpenStreetMapデータはどこで入手できますか?

 OpenStreetMapデータは、道路・川・町・POIなどの位置を示した生データです。このデータを使って地図を作ることが可能です。しかしOpenStreetMapデータそのものは地図ではありません。地図が必要な場合は、「OpenStreetMap地図はどこで入手できますか?」を参照してください。
 まずはOpenStreetMapデータベースのスナップショットを見てみるのが良いでしょう。XMLフォーマットで配布されています。全世界のデータが入手できるようになっており、定期的に更新されています。特定の国や一部の地域のみをダウンロードすることも可能です。
 必要なデータをダウンロードするスクリプトも簡単に書けます。OpenStreetMapコミュニティのメンバーが開発したツールを使うことも可能です。

OpenStreetMapデータは自由に使えますか?

 商用での利用も含めて、OSMデータはどのような目的のためでも自由に使うことができます。なお利用にあたっては配布ライセンスであるODbLに従う必要があります。詳細はライセンスページをご確認ください。

OpenStreetMap地図はどこで入手できますか?

 あなた自身が地図を作ることもできますが、OpenStreetMapコミュニティのメンバー・団体・企業が作成したOpenStreetMap地図もどんどん増えています。いくつかの例はこちらで確認できます。
 私たちが作成した地図を見たいのであれば、openstreetmap.orgにアクセスしてください。右側にあるボタンから、いくつかのスタイルに切り替えることができます。
 特定エリアの電子地図が必要な場合は、http://www.openstreetmap.org/ のエクスポートボタンから、JPEGやPDFファイルで地図をダウンロードすることができます。
 地図タイルが欲しい場合は下記の質問で。

地図タイルとは何ですか?

 地図タイルとは、地図を正方形に区切って、一つ一つをPNGJPEG画像にしたものです。地図タイルはいくつかのズームレベルで作られています。地球全体を表示したものは1枚の地図タイル、一段階ズームしたものは4枚の地図タイル、もう一段階ズームしたものは16枚と順々に増えていきます。ご近所の詳細が見えるレベルまでズームすると何十万枚もの地図タイルになります。

openstreetmap.orgで提供されている地図タイルを使っても良いですか?

 原則としては、私たちの地図タイルを創造的で思いもよらなかった用途に使っていただけることは歓迎いたします。これは他の地図プロバイダとは違う点になります。
 しかしながら、OpenStreetMapサーバは完全に寄付によって運営されています。サーバには限界があります。OSM地図タイルを過度に使用すると、他の人が地図を閲覧したり地図を編集したりする妨げになります。また、個人や企業からいただいた寄付金で賄っているサーバやネットワーク帯域を乱用することになります。そのため、タイルを使用する方は、タイル使用ポリシーに従っていただきます。OpenStreetMapタイルサービスは他団体が提供しているものもありますし、ご自身でタイルサーバを立ち上げることも可能です。

OpenStreetMap Foundationはコンサルティングや商用サービスを提供していますか?

いいえ。OpenStreetMapデータを使って商用サービスを提供している会社はいくつもあります。これらの会社に相談してみるとよいかもしれません。方針として、OpenStreetMap Foundationが特定のサービスを指定・推薦することはありません。

羽田空港はどこまで徒歩で可能なのか?

背景

羽田空港に行くには、普通の人は公共交通機関か車を使います。で、普通でない方々は徒歩でのアクセスを試みており、先人の成果はいくつも確認できます*1 *2 *3Googleマイマップで脱出ルートを見ることも可能です*4

脱出するルートはわかった。では脱出できないルートも含めて、どこまで徒歩でアクセス可能なのか?

方法

現地で調べてきました。

結果

結果はこちら。

http://overpass-turbo.eu/s/Bby

Mapillaryでストリートビュー化した結果はこちら。
[画像]

結論

  • 北から南までほぼ徒歩で行くことが可能です。
  • ただ、歩いて回るには広すぎます。おススメしません。

考察

Q では車いすでの脱出は可能なのか?

A 現時点では不可能です。

  • 空港南トンネルを抜けた先で階段を使う必要があります。

  • 空港から新整備場駅までモノレールを使ったとしても、新整備場駅がそもそも車いす対応ではありません。
  • 現在、第2ターミナル側から空港南トンネルにかけてのエリアが工事中です。おそらく歩道も整備されると思います。そうしたら、循環道路をぐるっと回りこんだルートが可能になります。

  • とはいえ、国際線側に抜けるトンネルの歩道はかなり酷い状態なので、全くおススメはできません。


備考

  • 空港ターミナル以外の場所では、自販機などありません。水や食料の調達は事前に。
  • 南東側の整備地区は、もう一本裏手の道まで入っても良かったのかもしれない。
  • 羽田スカイアーチ(第1と第2を結ぶ橋)は、アクセシビリティが良いように見えて、意外と悪い。坂の途中に3段ほどの階段が現れ、足を踏み外しそうになる。脇にスロープはあるけど、階段があることを見落としやすい気がする。

地図画像はOpenStreetMap((c)OpenStreetMap Contributors)、データ検索・表示はOverpass-turbo(http://overpass-turbo.eu/)を使用しています。

*1:Jタウンネット東京都、羽田空港から「徒歩」で脱出することはできるのか? http://j-town.net/tokyo/column/gotochicolumn/135320.html

*2:体はバナナで出来ている、羽田空港東京国際空港)に徒歩で行ってみた https://tababanana.com/hanedaairportwalk/

*3:ちーくん、羽田空港まで歩いてみよう https://yama3po.blog.fc2.com/blog-entry-109.html

*4:羽田空港徒歩脱出ルート https://www.google.com/maps/d/u/0/viewer?mid=1jk1Srr7-b6v8KUEgSgydgoI9goI

オープンストリートマップを同人誌に載せる!

オープンストリートマップを同人誌で使うための(多分)一番簡単な方法:

  1. OpenStreetMap(https://www.openstreetmap.org/)にアクセスする!
  2. スクリーンショットを撮る!
  3. 原稿に貼り付ける!
  4. 本のどこかに(c)OpenStreetMap Contributorsって書く!
  5. 終わり!

補足

  • どんな使い方でもOK!公序良俗に反する使い方もOK!
  • 貼り付けた地図を改変してもOK
  • 改変した地図を他の人が勝手に使っても文句は言えないので注意な!*1

*1:openstreetmap.orgの地図はCC BY-SAなので

OpenStreetMap CC license map tiles collection

Here's a list of Creative Commons license map tiles.
Please let me know if there's other CC map tile.

Owner License Standard Attribute Tile example
OSM Carto CC BY-SA 2.0*1 (c)OpenStreetMap contributors
MIERUNE Note:Japan and Taiwan only CC BY*2 Maptiles by MIERUNE, under CC BY. Data by OpenStreetMap contributors, under ODbL
Thunderforest CC-BY-SA 2.0*3 Maps © www.thunderforest.com, Data © www.osm.org/copyright
Staman CC BY 3.0*4 Toner and Terrain: Map tiles by Stamen Design, under CC BY 3.0. Data by OpenStreetMap, under ODbL
For Watercolor: Map tiles by Stamen Design, under CC BY 3.0. Data by OpenStreetMap, under CC BY SA
www.openstreetmap.de CC BY-SA 2.0*5
openstreetmap.jp CC BY-SA 2.0*6
HOT CC0 1.0*7
OpenTopoMap CC BY-SA*8 Kartendaten: © OpenStreetMap-Mitwirkende, SRTM Kartendarstellung: © OpenTopoMap (CC-BY-SA)
Wikimedia CC BY-SA 4.0*9


Seems not CC

Owner License
osm.fr Unkown
CARTO Seems proprietary license
Mapbox Seems proprietary license

See

This article is published under CC BY 4.0.

OpenStreetMapを印刷物に使いたいけど、なんかダサい!

って人向けに、色合いなどを変えた地図を紹介します。
※"Free"ライセンスのものを集めましたが、少しずつライセンスは違います。

製作者 ライセンス 標準の帰属表示 画像例
OSM標準 CC BY-SA 2.0*1 (c)OpenStreetMap contributors
MIERUNE CC BY*2 Maptiles by MIERUNE, under CC BY. Data by OpenStreetMap contributors, under ODbL
Thunderforest CC-BY-SA 2.0*3 Maps © www.thunderforest.com, Data © www.osm.org/copyright
Staman CC BY 3.0*4 Toner and Terrain: Map tiles by Stamen Design, under CC BY 3.0. Data by OpenStreetMap, under ODbL
For Watercolor: Map tiles by Stamen Design, under CC BY 3.0. Data by OpenStreetMap, under CC BY SA
www.openstreetmap.de CC BY-SA 2.0*5
openstreetmap.jp CC BY-SA 2.0*6
HOT CC0 1.0*7
OpenTopoMap CC BY-SA*8 Kartendaten: © OpenStreetMap-Mitwirkende, SRTM Kartendarstellung: © OpenTopoMap (CC-BY-SA)
Wikimedia CC BY-SA 4.0*9
osm.fr 不明
CARTO オープンライセンスではなさそう
Mapbox オープンライセンスではない

こちらも参考にしてください。

本記事のライセンスはCC BY 4.0とします。追加したほうがよい情報があったら、連絡いただくか本記事をコピペして使ってください。

地図を同人誌に使いたい!

という場合にどんな選択肢があるかまとめます。
前提条件は以下のとおり。

  • 無償もしくは実費範囲での有償で配布する
  • 印刷物である
  • 100部程度である
  • 地図に書き込みしたい
  • わざわざ許諾はとりたくない

あくまでも個人的な見解です。

地図 ライセンス記載ページ 判定 利用条件 備考
OpenStreetMap *1 OK ・本のどこかに"(c) OpenStreetMap contributors"と記載すること。できれば地図の中かすぐそばに。
・地図に書き込みしても大丈夫(CC BY-SAライセンスなので改変もOK)
osm.orgで表示されている地図です
地理院地図の標準地図*2 *3 ほぼOK ・出所を明示すること
・地図単体のペーパーを作るのはダメ
・利用する量が少量であること
・使用する地図の大きさなどに制限があります。
詳細条件はリンク先で確認してください。
地理院地図の衛星画像*4 *5 OK ・出所を明示すること
・地図に書き込みしても大丈夫(CC BYに準じるとのことなので改変もOK)
「2007年〜」「2004年〜」「オルソ画像」「簡易空中写真」とか書いてある地図です
Googleマップ *6 注意 ・権利帰属(Google とデータ提供者)を明確に表示すること
・旅行ガイドなどの道案内を目的とする印刷物はダメ←聖地巡礼系はアウト
・配布数が 5,000 枚以内であること
・使用量が数枚であること
・外観を大きく変える書き込みはダメ
・詳細条件はリンク先を確認してください
以下のガイドラインは、商用目的以外でこれらのサービスを使用するためのものです(下記の限定的使用例を除く)。」とありますので、商用利用であっても書籍に利用することは可能であると思われます。
・web上で利用する場合にスクリーンショットを載せることはできません*7。埋め込み機能を使わなければなりません*8
Mapbox *9 無償ならOK

ダメ
Mapboxが直接提供するサービスでスクリーンショットを取ることはダメと記載されています。ただし、Mapboxの地図を使って開発された別会社のサービスを利用する場合は、その限りではないようです。

・印刷物への利用は非商用(non-commercial purposes)に限定される
・有償配布の同人誌はおそらくアウト
・無償配布の場合は、権利帰属表示や公序良俗制限など詳細条件を確認してください
非商用なら、お気に入りの画像から特徴色を自動でピックアップして地図を作ってくれるMapbox Cartoサービスが面白いかも
Yahoo!地図 *10 ダメ ・使用不可。「当社のサービスなどの再利用の禁止」と明記されている

二次創作に使って大丈夫?

OpenStreetMapの標準地図を使う場合、CC BY-SA 2.0ライセンス*11で使うことができます。このライセンスでは利用目的は制限されていませんので、二次創作に使っても大丈夫です。

地理院地図の標準地図を使う場合でも、「刊行物等に少量の地図を挿入」する範囲であれば利用する目的は指定されていませんので、二次創作に使っても大丈夫です。

もちろん、一次創作物に対する権利侵害は別の話なので、一次創作物の権利は尊重するようにしてください。

ご参考までに。

本記事のライセンスはCC BY 4.0とします。追加したほうがよい情報があったら、連絡いただくか本記事をコピペして使ってください。

日本の離島 アクセス難易度比較

島名 アクセス方法 頻度 欠航率 備考
舳倉島 *1 1便/日 webを見ると30%ほどらしい
青ヶ島 *2 1便/日 20〜50%*3
青ヶ島 ヘリ*4 1便/日 5〜40%*5
波照間島 高速船*6 4便/日 10〜50%*7
波照間島 フェリー*8 4便/週 ほとんどなし*9
十島村 フェリー*10 3便/週 欠航10%、延期25%*11
三島村 フェリー*12 4便/週
小笠原 フェリー*13 1〜2便/週 ほとんどなし*14