Powers of ten

「Powers of ten」(フィリップ・モリソン、フィリス・モリソン、ISBN:453206239X)を読む。読むというか見るというか。
この本を最初に知ったのは、大学1年の英語授業だったと思う。タイトルを初めて聞いたときは、10の力って何だ?って勘違いした。10の累乗ね。
宇宙から素粒子までの連続性を視覚的に魅せる手法は、非常にわかりやすいし美しいとも思う。量(大きさ)の変化が質の変化になるさまを見せ付けられるというか。
大きさのたびのイメージ映像もいいのだけど、その解説も非常によい。それぞれの大きさでの自然現象がうまく解説されていて、幅広い科学知識を身につけるのにも役立つだろう。
ちなみに、この本の訳者は村上陽一郎氏だった。あまり村上氏にはいい印象を持ってなかったのだが、こういった本を紹介したということで好感度アップ。
本の大きさがでかいのが気になる。画集として考えるのなら大きくて問題ないのだろうが、科学書としてみるならもう一回り小さくして欲しい。もっとも、小さくすると絵と文章を差し替えないといけなくなるが。

(村本注:2枚のガラス板の間にはさまれた)泡が五角形になるのは、生命現象中にたびたび見られる五倍性の原理と何か関係があるのだろう。たとえば人間の手の指が5本あるのも、その原理の一例である。(10-2mのページ)

本当だろうか。なんかうさんくさい。気が向いたらチェックしてみよう。

古今東西を通じて最も小型のモーターである。細い銅線に交流電気が流されると、この針穴ほどの大きさのモーターは陽気な音を立てて動き出す。(10-3mのページ)

最近読んだの本(たぶんナノテク関係の本)で、ファインマンが世界最小モーター作成に懸賞金をかけた話を読んだ記憶があるが、そのモーターは小さすぎて音を出すだけのエネルギーがなくて静かだとかいった話だったような。