ナノテクの楽園

「科学書乱読術」*1で気になった本シリーズ。「ナノテクの楽園」(エド・レジス、ISBN:4875022808)
残飯を放り込んだら、1分でステーキを作ってくれる機械はいつになったらできるのでしょうか。
10年前(1995年)の本ですから、現在では本に書かれていることよりももっと進歩しているのでしょう。個人的にはあまり興味を惹かれないので、現状については把握してないです。古くからある技術にナノテクの名を冠して新しさを装ったり、数百μmのサイズでナノテクと呼んだりするのは嫌いですけど。
この本はエリック・ドレクスラー氏の研究が中心になっていますが、その内容があまりにも夢想的すぎます。具体的な方法論・根拠のところになると、急に説明がなくなる(P311あたり)。それよりも、フレイザー・ストッダートの分子列車(P24)、IBM走査型トンネル顕微鏡(P232)、デュポンの自動DNA合成機(P240)なんかの話を入れてくれたほうが、現実味が出てよかったと思うのだが。

おまけ

「『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙の記者をしているサイモン・ガーフィンケル(P271)」とあるけど、シムソン・ガーフィンケル(Simson Garfinkel)じゃないのか。