生物から見た世界

「生物から見た世界」(ユクスキュル、クリサート、ISBN:4003394313)を読む。知覚を元に世界を記述する云々*1って話のときにえぬさんが勧めてくれた本。
なかなか面白かったぞ。私の思いの半分くらいはこの本で解消されたかも。
タツムリは早い振動を感じることができず、4Hz以上の振動は静止状態と同じって話とか。
実験例があまりなく、抽象的・定性的な話が多いのは残念。

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ユクスキュル氏が提唱する「環世界」という概念は、やや抽象的ではあるけど、同意できる。ただ私が思っていたのは、「環世界」の概念をもう少し突き詰めていけば、物理方程式など世界の記述の仕方によって分類できるんじゃないかってこと。
もしかしたら物理方程式は誰にとっても同じ形になるのかもしれん。私とえぬさんの環世界は異なるが、共通に理解している物理方程式は同じものだろう。でも私とカタツムリではどうだろう。量子力学くらいなら一致するかも知れんけど、もしかしたらニュートン力学くらいだと違う形になってたりして。
生物に限る必要はないのかも。石にとっての環世界とは?物理方程式とは?そんなものを想定することができるのか?よくわからん。