食品汚染はなにが危ないのか

「食品汚染はなにが危ないのか」(中西貴之ら、ISBN:9784774137964)を読む。上の本が面白かったので。
これもまぁまぁ面白い。食品添加物等の問題に対して、定量的なアプローチをとり、そのスタンスがぶれないところが良い。
ただ、共著者間のギャップが非常に気になった。
第一部は中西氏(創薬研究者)が食品汚染を定量的に論じている。第二部では藤本ひろみ氏(ファイナンシャルプランナー)が食品安全を経済的視点から論じている(のか?)。
食品添加物等の問題に関して、中西氏は積極的な姿勢(メリット・デメリットを理解して受け入れよう)なのだが、藤本氏の姿勢はどうしても消極的に感じられてしまう(メリットがあるのはわかるけど、できたら使ってほしくない)。明確な意見の対立があるわけではないのだが、両者の意見には根本のところで食い違いがあるように感じられた。まあ、そんなものかもしれないが。

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ちなみに書籍購入者限定で、中西氏が描いた原画集がもらえる(http://obio.c-studio.net/science/books/index.htm)。ちょっとした裏話も読めるのでオススメ。ただ残念だったのは、(かなり微妙な)萌え系イラストが、中西氏の手によるものではなかったこと(原画だとかなり違う)。