ガールズ＆パンツァー劇場版大洗エキシビションマッチ市街戦各車両の動きをGoogle Earth上で再現してみる

発売日: 2016/04/05
メディア: Prime Video
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ガールズ＆パンツァー劇場版では大洗の町を舞台に戦車戦が繰り広げられました。各車両は町のいろんな場所を縦横無尽に走り回っているのですが、具体的な場所を理解するために各車両の動きをkmlファイルにしてみました。ルートを地図上に描くのではなく、走行の位置・時間データを地図上に落とし込んだものです。Google Earthで開き、スライダーを動かすと各車両がスライダーに合わせて動くので、ある特定の時間に各車両が町のどの場所にいたのか把握することができます。 https://www.dropbox.com/s/3ht9as574w4t64g/gup.kml?dl=0

敵撃破等の主要イベントは記載していません。動きだけ。

以下、大まかな解説とちょっとした考察です。

大まかな作戦

試合の流れから考えると、西住隊長は事前に次のような作戦を立てていたように思われる。

分断して敵フラッグ車とタイマンに近い状態を生み出す
失敗したら、OY12地点に集合して敵を足止めし、その間にあんこうチームが後ろから敵フラッグ車を狙う
失敗したら、再度分断を狙う
あとは流れで

試合中の主な動き

セイブセンセン前

分断作戦その一。誰もついてこなかった。

掘割

アヒルさん、アリクイさん、知波単の分断作戦その二。また失敗。
掘割では、カモさん、カバさんを先行させ、あんこうは県道に引き返している。
カモさんたちは躊躇することなく直進しているので、当初予定のあんこうルートは直進(北向き)であったと思われる。県道に引き返したのは想定外なのだろう。ローズヒップ隊を分断できたようなできていないような形。
ローズヒップがこの後にココストア西側にワープしているのは見なかったことにします。
この頃、カメさん、レオポンさんはOY防衛線に到着。

大洗駅前

ウサギさんが待ち伏せ地点に到着。アヒルさん、アリクイさん、知波単がOY防衛線に到着。

大勘壮

ウサギさんの待ち伏せ地点は、当然打ち合わせ済みでしょう。なので、あんこうの姿は見えませんが、誘導のためにこの道を通ったはず。
ローズヒップの姿が見えないので、大勘壮前はスルーして、サンビーチ通りに直接出たのかも。

OY12地点〜スピードを出すことに夢中にならないで

OY防衛線であんこうを追えなくなった。あんこうがダージリンを後ろから狙うのを阻止するため、ローズヒップが海側道路をしらみつぶしに駆け巡る。計算上は90km/hで走行していることになる。

発見ですわ

ダージリン/ローズヒップの予想通り、OY12地点の南西側であんこうを発見。後ろから狙うのであれば、サンビーチ通りを走行していてもよさそうだけど、ひとつ海側の道にいたのはなぜだろうか？OY防衛線の動向がはっきりするまで隠れていたのか？

おか亭ターン

適当に。
あんこうが発見された時点で、OY防衛線を維持する意味がなくなったのではないか。それにも関わらず、OY防衛線を維持したままローズヒップチームと戦闘を続けたのは、1vs4でも速やかに撃破可能であると自負していたのだろうか。

停止！〜OY防衛線崩壊

OY防衛線が崩壊したので、再度分断作戦に移行。

アヒルさん：文化センター北側の駐車場を通過しているが、OY12地点からそこまでのルートは不明。福田を小突きながら走っているので、複雑なルートは取れず、速度も出しにくいだろうということで、最短ルートを取ったと予想。ルクリリを引き付けることに成功。
カメさん、カバさん：ナポリターンまでのルートは不明。適当に走りやすそうな道を。プラウダ1両を引き付けることに成功。
カモさん、アリクイさん：スーパー風紀アタック地点まで全く不明。カメさんたちと連携しているとは思われるが…

各車両の動きからは、再度分断作戦に移行したと思われるが、みんな西側に逃げている。東側にも分散したほうが良いと思うのだが。もしかすると、西側に再度集合して第二次防衛線を張る計画があったのかもしれない。

形勢逆転

追われるローズヒップが、「形勢逆転」マルヤ水産駐車場でプラウダと合流。
ローズヒップがOY防衛線崩壊の報を聞き、駐車場を待ち伏せ地点として誘導したものと思われる。OY12地点から駐車場まで目と鼻の先。肴屋前の動きから考えると、ダージリンもこの辺にいるはず。
駐車場で待ち伏せているのであれば、駐車場前をそのまま通過させたあとに挟撃しても良かったのではないか。真正面から当たるのがプラウダ流なのかも。

逃がさないわよ

このあたりのあんこうの動きは、必ずしも合理的とは言えない。天丼のための演出ということで。
ただし、上述した第二次防衛線に向かおうとしていたため、局地的には不合理な動きを取ったとも解釈できる。もしそうであるなら、あんこうが西方向に行く動きをクラーラが防いだのは、大きな転機になったと言える。

肴屋

路地であんこうチームを追撃していたカチューシャが、肴屋の南側道路から現れている。追撃は他車に任せて別ルートを選択した模様。路地をそのまま引き返したと仮定した。
ノンナの後ろにダージリンが確認できる。プラウダと動きを共にしている様子。

美家古鮨

ノンナは直進。
このあたりでダージリンはティータイム地点に向かったのではないかと予想。
OY防衛線崩壊〜肴屋前では、ダージリンはプラウダと共動しているが、その後は単独行動に移行している。この間に何か行動原理を変えるような戦局変化があったのか？特に何もないような気がするが。

広いところは危ないね〜ナポリターン

アヒルさんは、文化センター北駐車場からマリンタワー北西道路まで、短距離の移動なのにかなり時間がかかっている。マリンタワーを一周させたらちょうどいい感じになったのでそういうことにしてみた。このコースであれば、リゾートアウトレットの前を一度通過しているので、発砲禁止区域を利用する手を思いついた可能性も考えられる。
ナポリターンはサンビーチで。
カモさん、アリクイさんはいずこ。
スーパー風紀アタック地点が第二次防衛線の予定だったのかもしれませんね。

大鳥居

あんこうが大鳥居を通過するころに、ダージリンはティータイム。

発砲禁止区域〜スーパー風紀アタック

目一杯広がってます。

Dクイック〜階段下って〜発見したよ

映像の順では、大鳥居通過→スーパー風紀アタック→神社階段上→階段下、ダージリン発見
つまり、あんこうチームが神社を通り抜ける(0.35km)のとほぼ同時間で、スーパー風紀アタックチームは3.5kmの距離を走破したことになる。階段を下りるのに多少時間を要したとは言え、100km/h以上で走る必要があるのではないか。

ローズヒップ猛追

大洗とプラウダが並走する後ろをローズヒップが猛追しているはず。
あとは水族館まで道なりに。

感想

全体的には、映像では見えていない部分も含めて、整合性のとれた動きになっているのではないかと思います。おそらくここで作成したような各車両ルートとタイムラインをあらかじめ想定したうえで絵を作っているのでしょう。制作の後をなぞっているようでなかなか面白い作業でした。
なぜ最終的にこのルートになったのか、製作者の意図を知りたいところではあります。ただ、そこを推測するのはちょっとハードル高そうなので止めておきます。

備考

あんこうチームの巡航速度を35km/hと仮定して、それに合うように他車両の速度を計算しています。
追撃時などで近接している場合は、個別車両のデータは作っていません。BDを見れば判断できるので。
車両間距離とか精度を気にしたら負けです。
作るきっかけになったページ。http://dragoner.heteml.jp/girlsundpanzer/
もしかしたら、月刊戦車道特別号にこのあたりの話は出てるのかも。持ってないから分かりませんが。

おまけ

標識関係は誤りが多い。路面の進行方向指示の矢印で、点線と実線が区別できていない。「形勢逆転」で路地に入ったところにある「(車両進入禁止)自動車を除く」は、「自転車を除く」であるはず。