Organized editing guidelines私家訳
20180908版Organised editing guidelinesの勝手訳です。 https://wiki.osmfoundation.org/w/images/1/13/Organised_editing_guidelines_version_20180908.pdf
OSMFのサイトは全部CC BY-SA 2.0のはずなので、この文書も同様です。
はじめに
OpenStreetMapはコミュニティの力で成り立っているプロジェクトです。基本的には個人によるマッピングが主なものですが、OSMが拡大するにつれ、マッピングチームを雇用した企業や、学校の授業のような無償活動団体などで、OSMの活動に従事するように指示された組織的マッピング活動などが増えてきました。 今日においては、団体でのマッピングもOSM活動に欠かせないものであり、適切に活動が実施される限りにおいては、OSMをより良くし、広めていく助けとなります。
コミュニティ、OSMF諮問委員会、人道支援マッピング団体との協議のもと、OSMFは(組織的マッピングに)求められる事項、コンセンサス、出来上がった決まりをまとめたガイドラインを以下のとおり作成しました。このガイドラインの目的は、組織的マッピング団体およびコミュニティの双方が、組織的マッピング活動をより良いものにしていくフレームワークを提供することです。このガイドラインは、友人が集まって行うマッピングパーティーや、地元の集まりでOSMを紹介するといったコミュニティ活動には適用されません。ガイドラインを適用すべきかどうか分からない場合は、ローカルコミュニティに相談してください。
これはルールではありませんが、このガイドラインに従うことで、組織的マッピング活動がうまくいき、コミュニティからの建設的なフィードバックを得るための最善の方法になります。
範囲
組織的編集のガイドラインは、一人より多い人数が参加し、ある程度の大きさがあり、実質的で、組織化された編集団体のグループに構成されるあらゆる編集に適用されます。 主としてマップ編集活動を念頭においていますが、wiki編集などのほかの活動にも適用されます。
手続き
すべての要求事項を達成することは難しいものです。「ベストエフォート」アプローチでやれば大丈夫です。より実質的な団体は、より実質的な量の努力が求められます。
wikiへの文書化
組織的編集は特定の活動に対してwikiにOrganised Editing/Activities/Name of the Activityという名前のページを作成し、このページを Organised Editing/Activitiesのリストに追加しなければなりません。これは、コミュニティと接触するのに役立つだけでなく、活動開始前のチェックリストにもなり、建設的フィードバックを得る方法にもなります。このページには以下の項目を正確に記載する必要があります。
- まとめ役の人または団体
- 運営者へのコンタクト方法
- 変更セットコメントに使うハッシュタグ
- 活動のゴール、ゴールを目指す理由の説明
- 活動のスケジュール
- 活動で使用する、一般的でないツール、データソース、およびそれらを使用する条件
- 一般的でないツール、データソースにコミュニティがアクセスできるリンク
- 参加者の合意が得られた場合、参加者のアカウントおよび詳細
- 参加者のパフォーマンスをなんらかの指標で評価する場合、その評価基準の説明
- 参加者向けの学習資料や指示書を作成した場合、それらの資料を掲載する
- イベント後のデータ検証・クリーンアップ活動計画(特に初心者が参加する場合)
- 活動完了後、または活動中に毎月一回以上、成果報告
ひとつの組織が複数の活動を行っている場合、組織のページを作成して共通事項を記載し、各活動の個別ページを作成してもかまいません。
コミュニティとのコミュニケーション
関連するコミュニケーションには、以下の特性を備えたチャンネルを使う必要があります。
- オープンである(OSM以外の登録は不要である)こと (open)
- 公開されていること (public)
- 記録が残ること (archived)
OSMフォーラム、メーリングリスト、wiki、変更セットなどはこの要求事項をすべて満たしています。例外として、プライベートメッセージ(OSMのメッセージ機能やEメールなど)は使ってもかまいません。個人的な内容でない場合は、公開の場からプライベートメッセージに議論を「移動」しないようにしてください。
コミュニティへの連絡
wikiページを作成した後、関連するOSMコミュニティに適切な案内を入れる必要があります。"talk"メーリングリストが最も一般的ですが、活動地域が限定されている場合は、その地域のメーリングリストや地元コミュニティが使用しているチャンネルを使うのが良いでしょう。この連絡は、活動を開始する2週間以上前にしてください。コミュニティが議論するために必要な時間を十分確保する必要があります。また、コミュニティから提案された改善案に対しては十分検討することが必要です。もし活動内容が緊急性を要しており、事前の議論ができない場合、コミュニティへの連絡はできる限り早くすれば大丈夫です。
コミュニティの明確な承認は必ずしも必要ではありません。暗黙の同意でも、全く回答がない状態でもOKです。ただし、正当な批判を無視して活動を強行した場合、活動は停止され編集内容はリバートされることになります。
他のマッパーとのコミュニケーション
他のマッパーから誠実な連絡が来た場合、マッパーは連絡に対して返答する必要があります。来た連絡をコミュニケーション責任者(運営代表者など)に回すこともできます。 活動が実施中の場合は、来たメッセージに対して2日以内に回答する必要があります。また、回答はきちんとした内容にする必要があり、「ありがとうございました」と返事するだけではだめです。
義務および編集者のトレーニング
OSMプロジェクトに影響を及ぼす活動を実施する個人または団体は、プロジェクトをケアする義務があります。また、コミュニティのコンセンサス、マッピングマナー、ガイドラインを尊重する必要があります。OSMの編集を指示する人がOSMに慣れていることを確認する必要があります。
ユーザのプロフィールページには、現在参加している組織的編集および団体のwikiページにリンクを貼る必要があります。
Edits to the map
組織的マッピング活動の変更セットを見ている人が、変更セットを見ているその時に意見を言えるようにしておく必要があります。変更セットコメントにはwikiページに記載したハッシュタグを記入する必要があります。
してはいけないこと
- 活動を隠そうとしたり、活動をフォローするのを困難にしようとしたりすること。例えば、たくさんのアカウントを使ったり、誤読させるようなユーザ名を使ったり、頻繁にユーザ名を変更するといったことが挙げられます。
- 極端に大きかったり極端に小さかったりする変更セットを作成すること
- 議論で不誠実な態度をとること
- 間違ったソースを指定すること
問題がある編集への対応
問題がある編集はリバートされます。問題が重大であったり繰り返された場合は、個人および団体はOSM編集から追放される可能性もあります。